体調が悪かった。とても。
8月の読書メーター
読んだ本の数:31
読んだページ数:10577
事の次第 (小学館文庫 さ 4-2)の感想
出てくるひとは大抵ちょっと頭がおかしい感じ。慌てず冷静に道を誤る。とは言え、世に正しい道など端から用意されておらず、踏み外すように仕組まれている。のだ、きっと。概ね面白かったけれど、はじめの灯油鍋が印象的で、後半は物足りない。もっと狂ってほしい。
読了日:08月01日 著者:佐藤 正午
とにかく散歩いたしましょう (文春文庫 お 17-4)の感想
エッセイ集。小さくて見逃しそうな事柄に焦点を合わせ自在にあちらこちらへ考えを広げていて愉快。
読了日:08月02日 著者:小川 洋子
つまらない住宅地のすべての家 (双葉文庫 つ 17-01)の感想
煮詰まったところに刺激物を入れたらどうなるか。あれこれ事情を抱えるひとたちの数日間。どのひとも実際に存在しそうだけれど、誰にも親近感は持てなかった。
読了日:08月02日 著者:津村 記久子
【映画原作】嘘 (PHP文芸文庫)の感想
何よりも守るものがある、ということか。たまたま、よいように進んだに過ぎぬ、危なっかしい玉転がしに思うのだけれど。
読了日:08月02日 著者:北國 浩二
鳩の撃退法 (上) (小学館文庫 さ 4-11)の感想
長々と書いちゃっていい加減にしてよ、と思うけれど、こうでなくっちゃという気持ちもある。結果じゃない、経過だよと自身を励ます。
読了日:08月02日 著者:佐藤 正午
鳩の撃退法 (下) (小学館文庫 さ 4-12)の感想
面白かったけれど、どこが面白かったか具体的にと言われたら答えに窮す。読んだほうがよいか聞かれたら、読まなくてよいんじゃないかなと答える気がする。
読了日:08月02日 著者: 佐藤 正午
口訳 古事記の感想
面白かった。神とか天地の始まりと言われましてもなどという気がしていたけれど、滅茶苦茶な話ですよね、ということでよかったのだとすっきりする。
読了日:08月03日 著者:町田 康
永遠についての証明 (角川文庫)の感想
面白く、一息に読んだ。瞭司本人は満足かしれぬがもう少しマシな結末はなかったかと思う。多くの登場人物に、こんなひといるかしらと、極端さ安易さ一貫性のなさを覚えた。殊に熊沢の変節はすんなりとは受け入れ難い。
読了日:08月04日 著者:岩井 圭也
殺した夫が帰ってきました (小学館文庫 さ 40-1)の感想
タイトルのようなことが我が身に起きたらどう立ち回ったものか考えつかぬという興味に尽きる。謎が解けても、そうだったのかという驚きはなく、説得力もない。
読了日:08月06日 著者:桜井 美奈
神に愛されていたの感想
文章やその表現に拙さを覚え、天才小説家という設定に馴染めなかった。
読了日:08月06日 著者:木爾 チレン
時には懺悔を (角川文庫)の感想
誰が何を懺悔するのか。誰がどう悔い改めても世の中はそうそう変わりそうにない。
読了日:08月06日 著者:打海 文三
アイスネルワイゼンの感想
日々の暮らしはこのようにできていて、言葉や表情や態度から心のうちを察するしかない。文章においても行間を読むなんてことがある。それにしても手がかりが少なく、琴音が怒っているのか悲しいのか辛いのか諦めているのか何ともないのか、わかりにくい。それが「静かな崖っぷち」なのだろうか。崖っぷちで黙られては船越さんが困るではないか。
読了日:08月06日 著者:三木 三奈
くるぶしの感想
どんどん読み進めてもよいし、一首にとことん浸ってもよい。日々の思いを歌に昇華させる自家発電は真なるクリーンエネルギー。一家に一冊、備えておきたい。装丁がまた素晴らしく素敵なので、読まずに飾っておいても、吉。
読了日:08月06日 著者:町田康
ポケットにライ麦を〔新訳版〕 (クリスティー文庫) (ハヤカワ文庫 クリスティー文庫 40)の感想
随分前に読み、映像化されたものを見てもいたが、面白かった。シリーズを通して度々語られる、似通ったひとは似通った言動、閉じられた扉に近づくときは中の会話を立ち聞きせぬよう足音を立てて歩くなど、ミス・マープルに刷り込まれた考えは少なくない。洗濯バサミに摘まれた鼻の持ち主は私かもしれない。
読了日:08月08日 著者:アガサ・クリスティー
空白を満たしなさい(上) (講談社文庫 ひ 39-3)の感想
惜しまれて死んだひとが生き返ったなら、よいことしかなさそうだけれど、全然そうではなくて厳しい。大切なひとを失ったとき、世界が何も変わらず愕然とするなんて話はよくあるけれど、失って変わらぬ世界は死人が生き返っても変わらぬ世界としてあって、では世界とは何なのか、命とは何なのか、ひととは何なのか。命令されることが嫌いなので命令形の題名の本は苦手なのだけど、中身は面白い。
読了日:08月08日 著者:平野 啓一郎
空白を満たしなさい(下) (講談社文庫 ひ 39-4)の感想
上巻よりはだいぶ平穏。いつか死ぬのは、生き返ったひとに限ったことでなく。何かあれば、その意味を考えたくなるけれど、意味なく物事は起こるし、意味があったとしても理解できなければないようなもの。何をどう捉えるかはひとそれぞれ。
読了日:08月08日 著者:平野 啓一郎
交錯: 警視庁追跡捜査係 (ハルキ文庫 と 5-1 警視庁追跡捜査係)の感想
筋に強引さを覚えるも、捜査の進む様、刑事の思いや暮らしには真実味がある。知らぬ間に沖田、西川の仕事が報われるよう願っていた。
読了日:08月08日 著者:堂場 瞬一
策謀 (警視庁追跡捜査係)の感想
筋に無理を覚えるも、刑事の人柄で埋め合わせできており、最後まで飽きない。
読了日:08月08日 著者:堂場瞬一
謀略 警視庁追跡捜査係 (角川春樹事務所 ハルキ文庫)の感想
やはり筋に強引さがあるも、徐々にそれも瑣末なことと慣れつつある。堂場瞬一のシリーズもので一番面白いように思う。
読了日:08月08日 著者:堂場 瞬一
標的の男 (ハルキ文庫 と)の感想
筋に粗はあるも面白い。
読了日:08月11日 著者:堂場 瞬一
ルンタの感想
何かの悪ふざけだろうかと冷めた目でいると二度見せずにはいられぬ不思議な光景が描き出される。そこで真面目になったのかと言うとやはりふざけた感じは残る。それではずっとふざけている感じかと言うと突然、これは真理ではと思うような文言があって、気が抜けない。 読んだ本は買ったときと変わらぬ状態を保持したく思うのだけれど、ルンタはそれを諦めた。蛍光ペンやボールペンで書き込みしながら読む。面白い。
読了日:08月11日 著者:山下 澄人
東京都同情塔の感想
言葉をどう使うか、どの言葉を選ぶか、伝えたいことが伝えられているか、伝えたくないことが滲み出ていないか、日頃考えるあれこれが凝縮され、脳みそが煮詰まる思い。「犯罪者に同情できるか」云々が大書されているけれど、そこが要点ではなさそう。更に言えば犯罪者って主語がでかいわ。と思ったり、思わなかったり。どうせなら罪を犯す前、無敵のひとへなる前の段階で同情塔に住むのが円滑では。と思ったり、思わなかったり。読後感は街宣車が走り抜けるのを見たのに似て、考えを巡らせたり余韻に浸る余裕がなかった。
読了日:08月11日 著者:九段 理江
刺繍する少女 (角川文庫)の感想
短編集。よく見るテレビにプレバト!の俳句コーナーがあるのだけれど、そこでよく「発想を飛ばす」という表現が使われる。飛ばそうと意気込んで飛ばせるものでなしと思ったりするのだが、この本に収められた物語はどれも発想が飛びに飛んでいる。飛びに飛ぶなんて自由気ままな気がするけれど、読み終えると窮屈な箱に閉じ込められた感じがして不思議。表紙の絵がとてもよい。
読了日:08月16日 著者:小川 洋子
刑事の絆 警視庁追跡捜査係 (ハルキ文庫 と 5-5)の感想
絆などと言われてしまうと冷めた気持ちになってしまうのだけれど、だからと言って放ってもおけず、術中にはまっている。それはどうかなと納得いかぬところがありながら、面白いと思ってしまう。
読了日:08月16日 著者:堂場 瞬一
暗い穴: 警視庁追跡捜査係 (ハルキ文庫 と 5-6 警視庁追跡捜査係)の感想
暗い穴というか、どす黒い穴。底なし沼のような。沖田と西川が優等生的な分、悪役はとことん悪くということか。
読了日:08月16日 著者:堂場 瞬一
文はやりたし (幻冬舎文庫 な 20-9)の感想
重なるところがひとつも見つからないひとの暮らしがこんなにも面白いとは。話題が豊富で、向上心があって、真面目。欠点がなさそうなのに謙虚でもあって感心した。
読了日:08月16日 著者:中谷 美紀
海神 (光文社文庫 そ 4-2)の感想
描き出そうとしたことがどういうものか見えてくると著者の意欲や労力が偲ばれる。が、日付順でない並びにはそれによる効果があるのだろうと思うも、分かりにくさがあり、また、先が読めてしまう弱みにも感じた。
読了日:08月18日 著者:染井為人
バカ論 (新潮新書)の感想
面白い。笑いとは、芸人とは、メディアとは、世の中とはと様々な事柄をつぶさに分析、彼ならではの語り口で表現している。生き方、人柄が見えて、背筋の伸びる思い。このひとのいる時代に生きることができてよかった。
読了日:08月18日 著者:ビートたけし
ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔の感想
「嫌いになれない」と控えめながら好意を示しつつ、冷静にできるだけ公平に、先生がご存知のロシアをわかりやすくご教示くださる一冊。悲惨な結末しか思い描けず苦しいけれど、読んでよかった。
読了日:08月18日 著者:小泉 悠
いちばんここに似合う人 (Shinchosha CREST BOOKS)の感想
短編集。どれも少し夢のよう。どちらかと言えば悪い夢で、早く目覚めて違う自分を取り戻したくなるのだけれど、目覚めれば大して変わり映えせず項垂れていると、それもまた夢というような。登場人物の危うさ、脆さ、どうにか立っている感じ諸々から、著者の繊細さを思ってみたりもするが、実はあることないこと見出してしまう残酷な観察者かもしれぬと疑ってもいる。
読了日:08月26日 著者:ミランダ・ジュライ
存在のすべてをの感想
着眼点に興味を覚えるも、他に感心するところは少ない。子に注いだ愛情が注いだままに結実する、離れても互いを思いあうというような心打たれる場面はあるものの、あそこへ返してはだめだとか、返す場所として適しているかを試すなど、見ようによっては身勝手な判断がまかり通っており、よかったよかった感動したとはならない。
読了日:08月26日 著者:塩田 武士
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