ひそやかな叫び

頭が腐っているのじゃよ

ふふふふんふふん、ホテルキャリフォーニャー。

無印良品で買った、ワンマイルウェアだか寝巻きだか判然とせぬワンピース的なものを着ると丈が絶妙に駄目駄目で形悪い。かと言って着替えるほどかよ、カインズホームに行くだけだもの。と足首から腿を覆うふわふわ靴下的なものを履く。レギンスを履いた感じになって見た目が少し改まったけれど暑かった、11月だと言うのに夏日。

カインズホームへは私の運転する私のクルマの助手席に白犬と茶犬を乗せて出かけた。昼過ぎの帰り道、茶犬が目を潤ませながら太陽を直視して、お目目が潰れるよと言うのだけどなかなか理解を得られず、日光を避けるのに苦心した。茶犬は持病があって医者通いしており、先月、その医者(内科)に促され眼科を受診なんてことがあったばかり。

眼科で診てもらって意外だったのは、初診時は朝食抜きでとの指示。目と食事など無関係な気がして。だけれど、何か検査が終わるたび食べ物を与えて良いか聞くと断られるという具合で、絶食が必須だった模様。そして、もうひとつ。眼科であるのに耳の中も診られて、「耳毛が伸びてますね」と指摘されたのである。「犬の美容院で耳毛は抜かないほうが良いと言われました」と返答すると「何故ですか」と問われ「耳毛があると自然に耳垢が排出されるそうです」と言ったら、「うーん」と納得していない様子なのだった。

犬の美容師さんはプロフェッショナルなので間違ったことは言わぬと思っていたけれど、犬の眼科医もプロフェッショナル、無駄に謎を投げかけたりせぬのではと思い、帰宅して茶犬の耳毛を抜くと耳毛が邪魔をして隠れていた部位に耳垢がこびりついていた。割と塊で。結論、犬の耳毛は抜いたほうが良い。かもね。

白犬茶犬が通う美容院ではトリミングをグルーミングと呼び変えたとき、毛並みに逆らってブラシをかけない、耳毛は抜かない、足裏の毛はあまり刈らないなど犬ファーストのお手入れに変わったのだった。犬の身を案じてという説明を「そーなのかー」と受け入れてしまった。そういう方法が合う犬もいるかも知れないけれど、茶犬には合っていなかったようだ。

眼科医によれば目と耳と口と皮膚は関係性があるそうで、目に病気があると耳や口内や皮膚にも悪いところが出てくるとのこと。逆に言えば、耳の手入れ不足が目に悪影響を与えた可能性もある。しっかりせねば。

ゴミをゴミ集積所に持って行くとき、白犬と一緒に行くのが決まりで、今朝も白犬を抱えつつ段ボール箱や何かを運んだのだけれど、気付けば私がホテルカリフォルニアを鼻歌っていて妙。大抵、何かを見聞きして、その反応として心の中に音楽が流れたり、実際に歌ってしまったりする。ホテルカリフォルニアは歌詞を知らぬし、道中ホテルカリフォルニアっぽい場面はなかった。と思う。

ゴミ集積所の柵の向こうに猫がいて、私の顔を見てはっきりと「ニャア」と鳴く。時間から考えて「うん、おはよう」と返答した。また「ニャア」と言うので「おはよう」と答える。ということを幾度か繰り返し、挨拶の気持ちよさみたいなものを感じ、清々しい朝だわねなどと思ったが、抱えていた白犬を警戒していたのかも、それだけのことだったのかも、と夜になって思う居待月。